医師過多区域での地域医療提供状況、医療情報ネット(ナビイ)で公表へ
厚生労働省は2026年3月26日、医療機能情報提供制度(医療情報ネット「ナビイ」)の報告項目に、外来医師過多区域における新規開業診療所の地域医療提供状況等を追加する方針を明らかにしました。
これにより、外来医師過多区域で新規開業した無床診療所について、地域で不足する医療機能への対応状況などが医療情報ネット上で公表される予定です。
新たに追加される報告項目
外来医師過多区域で2026年10月以降に開設された無床診療所について、地域医療機能の提供状況等に関する以下の情報が医療情報ネットで公表される予定です。
公表内容(予定)
- 地域外来医療の提供の有無、内容及び実績
- 地域で不足する医療機能(夜間・休日診療、在宅医療、学校医・予防接種等)の提供状況
- 医師不足地域での医療提供の実施状況
- 都道府県知事による要請・勧告の有無
- 要請等を受けたにもかかわらず提供しない場合、その理由
制度の背景
2025年12月に成立した改正医療法により、外来医師過多区域において2026年10月以降に新規開業する無床診療所に対し、都道府県が地域で不足する医療機能の提供について協力を求める制度が導入されます。
協力状況によっては、地域医療構想調整会議等での協議の対象となるほか、保険医療機関の指定期間が通常の6年から3年(または2年)に短縮される可能性があります。
なお、外来医師過多区域については、東京都17区、大阪市、神戸市、京都市・乙訓地域、福岡市・糸島地域などが候補区域として示されており、今後、都道府県により正式に指定される予定です。
医療情報ネット(ナビイ)とは
医療情報ネット(ナビイ)は、全国の病院・診療所・歯科診療所・助産所・薬局の情報を検索できる厚生労働省の公式サイトです。
診療科目、対応可能な疾患、診療時間、設備などの情報が公表されており、患者が医療機関を選択する際の参考情報として活用されています。
今回の報告項目追加により、外来医師過多区域で新規開業した診療所が地域医療にどの程度貢献しているかについても、住民・患者が確認できるようになります。
実務への影響
該当する医療機関
以下のすべてに該当する診療所が対象となる予定です。
- 外来医師過多区域に所在
- 2026年10月1日以降に開設した無床診療所
- 地域で不足する医療機能の提供状況について報告対象となる診療所
報告のタイミング
医療機能情報提供制度では、原則として毎年1月1日から3月31日までの間に年1回以上の報告が義務付けられています。
該当する診療所は、通常の医療機能情報に加えて、地域外来医療に関する情報についても報告する必要があります。
今後のスケジュール(予定)
2026年4月1日
改正医療法施行
2026年度中
都道府県による外来医師過多区域の指定
2026年10月以降
外来医師過多区域における新規開業診療所への協議制度の運用開始
2027年1月~3月
該当診療所による医療情報ネットへの初回報告(予定)
当事務所のサポート
大岡山行政書士事務所では、診療所の開設手続き、医療機能情報提供制度への報告対応支援を行っております。
外来医師過多区域に該当するかどうかの確認や、開業前の行政相談対応、地域医療機能に関する整理、医療情報ネットへの報告までトータルでサポートいたします。
外来医師過多区域での開業をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
参考資料
- 厚生労働省「医療機能情報提供制度の報告項目の見直しについて」(令和8年3月26日 第7回医療機能情報提供制度・医療広告等に関する分科会 資料)
- 医療情報ネット(ナビイ)
情報更新日:2026年3月27日



